新美南吉の童話の舞台を訪ねて
2012.10.12
少し前の事ですが・・・
地元 愛知県半田市を両親とお散歩しました。
半田は、童話「ごんぎつね」の作者 新美南吉のふるさとです。
愛犬も連れて
矢勝川沿いに咲くヒガンバナを見に行ってきました。
南吉と同じ岩滑(やなべ)に生まれ育った小栗大造さんという方が、
戦死した人々の供養になるようにと、
南吉がよく散策した矢勝川堤にヒガンバナの球根を植えました。今年は少し見ごろが遅れていました。
はじめは、小栗さんが一人で草刈や球根の補植をしていましたが、
一人また一人と手伝う人が現れ、
今では、東西2キロメートルにわたって百万本を越す花が咲くように!!
白いヒガンバナの向こうには「権現山」が見えます。
「ごんぎつね」の「ごん」の名前はこの山から来ているらしい!
うちの愛犬は「ジョン」。
その愛らしい目線の先にあるのは…
・・・みたらし団子でした 笑
「ジョンは 食べちゃダメだよー」 っていいながら撮影 笑
童話「ごんぎつね」では、
兵十さんの母の葬列が
ヒガンバナを踏みたおしていくシーンがありました。
ゴンはその時、
『自分がいたずらして逃がしてしまった鰻は、
兵十さんが母に食べさせるためのものだったのでは』
と気づいて 心を痛めるんですよね。
「ごんぎつね」は奥が深い作品。
結末は悲しいけれど、
最後に「ごん」も「兵十」も互いの想いを知ることができる、
そんな救いもあります。
誤解から取り返しのつかないことが起きてしまう人間界の性を見せていて、
せつなくも温かい気持ちが溢れてきます。