放送日:2019年3月16日
集落の宝 宝達葛(くず)
石川県宝達志水町には、およそ450年の歴史を持つ「宝達葛」がある。
30年ほどかけ、直径20センチほどに太ったクズの根を使い
昔ながらの製法で今も作られている。
町内にそびえる能登最高峰の山・宝達山は、加賀藩直営の金山として一時
藩の財政を支えた場所で、麓には宝達という村が作られ、土木技術や様々な知識を持つ
人たちが集められた。医者のいない時代に、過酷な作業…。健康を管理するために
漢方薬として作られたのが宝達葛の始まりと言われている。
大正時代には集落の半数以上の家で製造されていた葛だが、いまでは有志4人が受け継ぐのみ。しかし、担い手が減っても、集落の人たちにとって『宝達葛』は歴史の証人。
その大切な葛つくりを続ける人たちの思いを伝えます。