放送日:2018年2月10日
冬の贈り物 岩ノリ
「波の花」が舞う頃、奥能登では天然の岩ノリ採りが始まる。
能登の岩ノリは磯の風味が強く、
年末から大寒の時期には特に柔らかく甘く美味しいと言われている。
しかし、足場が悪い岩場で、しかも波打ち際ぎりぎりでの命がけの作業のため
過疎と高齢化が進む能登ではノリを採る人たちは年々、減っている。
奥能登、珠洲市真浦町に嫁いで40年の酒谷洋子さん(63)は、集落一番のノリ採り名人。
この時期はお天気をにらめっこしながら、
貴重な冬の晴れ間をぬって海岸にでて、岩ノリを採る。
この集落では正月は岩ノリをのせただけのシンプルな雑煮をいただく。
そのため、岩ノリがなければ年が越せないと言われるほど大切な故郷の味。
そんな岩ノリを届けたいと海に出る酒谷さんの思いを紹介する。