放送日:2017年10月7日
音はいのち 銅鑼 三代魚住為楽
シリーズで紹介している『石川の巨匠たち』。
第三回は「銅鑼(どら)」の重要無形文化財保持者、
いわゆる人間国宝の三代魚住為楽さん(79歳)。
魚住さんがこの道に入ったのは高校生の時。
二代目だった父が戦死し、祖父で同じく人間国宝だった
初代魚住為楽から銅鑼作りを学びました。
優れた聴覚と技をもっていた初代が選んだのは
金属の中で最も扱いが難しいと言われる合金「砂張(さはり)」でした。
硬くて、もろい、砂張ですが、他にはない独特の風合いと美しい音を生み出します。
初代は「音は宇宙」と表現し、
三代目となる魚住さんは音を「命」と捉えて、日々向き合ってきました。
いつしか、その技術は『魚住の砂張』と呼ばれ、全国に名をとどろかせます。
命を生み出す誇りを胸に、
唯一無二の音を追及し続ける魚住さんの姿を見つめます。