この秋はシリーズで石川の巨匠たちの美と技を紹介する。
第一回は「沈金」の重要無形文化財保持者、
いわゆる人間国宝の前史雄さん(77歳)。
前さんは23歳で同じく「沈金」の人間国宝だった大叔父の前大峰の養子となり
そこで初めて、沈金の虜となり、59歳で人間国宝に認定された。
風の音や揺らめきまでも伝わるような叙情豊かな作品は
見る者をその美の世界へと引き込む。
卓越した彫りの技術と優れた美意識はいかにして生まれたのか。
この道50年にして尚、表現したい世界が広がるばかりだと話す前さんの
美と技に迫ります。