能登半島の先端に近い石川県能登町藤波地区では
毎年4月2日に奇祭「酒樽がえし」が開かれる。
下帯姿の男衆が春の田や海で酒樽を奪い合うだけの祭りだが
シンプルだからこそ、人々を魅了する。
戦後いったん途絶え、昭和50年に復活。
その年から参加している地元の小又久一郎さん(61)は
高齢化や過疎など様々な課題で、街が変化する今だからこそ、
能登の自然と一体となったこの祭りを後世に伝えたいと話す。
暦の上では春でも、まだまだ風が刺すように冷たかった祭り当日。
ふるさとを思い、春の田と海であばれる男たちの姿を紹介します。