白山の山ふところで、800年続いた絹織物、牛首紬。
独特の風合は、2匹の蚕が1つの繭を作る貴重な”玉繭”を使うことで生まれています。
その織物が生まれた村は40年前ダム底に沈みました。
継承者が村を離れ、時代の流れで廃れるなど、途絶える寸前でした。
「この地域にしかない伝統を残していきたい」
そんな思いで、牛首紬を必死に守り続けてきた一家があります。
そのおかげで、繭から糸をたぐり寄せる音、
そして機織りの音が今でも町に響いています。
800年続く牛首紬。
そこにはふるさとを思う気持ちも織り込まれています。