石川テレビ

放送日:2022年1月22日

生命の美を金属に 金工・織田隼生(おだとしき)

コンピュータ・グラフィックスで描いたようなリアルな植物。
実はステンレスで作られています。
しかもモチーフとなる植物は実在していません。
作品を生み出したのは織田隼生さん(29)。
織田さんは単に植物を模倣するのではなく、
金属の表現を生かすため、植物を作り上げています。
どのように生まれ葉や花をつけるのか、
科学的、数学的に分析し、その構造をもとにしています。
生み出された植物はより自然らしい自然の植物。
織田さんは金属に、生命の普遍的な美しさを宿らせているのです。

放送日:2022年1月8日

自身を演じ未来をつむぐ 能登外浦

過疎化が進む石川県珠洲市。地元の青年団がある演劇に挑戦していました。
子どものころ農作業を手伝ってたいへんだったこと、ランドセルをソリ代わりに遊んだこと、青年団に入り将来のことを話し合ったこと、そして将来、娘が生まれ都会へ出て行くと言われることなどなど、自分たちの過去、現在、未来を演じます。
忘れ去られていた出来事や感情、自分を思いだし地域の夢を紡ぎ出すのです。

企画したのは、林俊伍さん(35)。
仕事で珠洲に通ううちに魅了され1年前、金沢から引っ越してきました。
林さんは珠洲の人たちとバーべーキューをしたとき、
けいそう土のコンロから、炭、食材まですべて
珠洲産でまかなっていたことに大きな可能性を感じます。
「珠洲にこそ世界最先端の未来がある」
林さんの地域を巻き込んだ挑戦が始まっています。

放送日:2021年12月18日

福を招く 加賀藩の郷土玩具

年賀はがきのお年玉切手シート。
そのデザインの多くが干支の郷土玩具です。石川県では、
昭和30年に「加賀八幡起上り」その後は「米食いねずみ」
「猿の三番叟(さんばそう)」そして「加賀魔除虎」が採用されました。
現在、石川県内で郷土玩具を作る職人は数を減らしています。
その一人、森村幸二さん(74)。18歳のとき、父から教えを受け、
半世紀以上にわたり作り続けています。加賀魔除虎を作る職人は、
もう森村さんしかいません。
「これはわしがやらな仕方ないんじゃろうって、
手が動かなくなったら終わりだって自分はそうで思ってるから、
あと何年とか、そんなことは考えたことはない。」
江戸時代から、加賀藩の郷土玩具を扱ってきた「中島めんや」。
起上がりの絵付け体験を行うなど新しい取り組みも始まっています。
来年の干支は虎、魔を払い、福を招く郷土玩具が
新年に向け次々と生み出されています。

放送日:2021年12月11日

金沢生まれのクラフトビール

金沢で最初のクラフトビール製造会社「金澤ブルワリー」の鈴森由佳さんは、海外留学中にクラフトビールと出会いました。
帰国後、クラフトビールを通じて金沢の素晴らしさを伝え、
人と人がつながるきっかけにしてもらいたいという思いで
2015年に金澤ブルワリーを設立しました。
クラフトビールは副原料を使った個性的なビールを作ることができるのが特徴で、鈴森さんはゆずや加賀棒茶、ショウガなどを使って金沢らしい味を生み出しています。

放送日:2021年12月4日

屋上映画祭 これからの金沢を支えて

石川県金沢市、竪町商店街の屋上で映画が上映されていました。
どしゃ降りにもかかわらず、ほとんどの席が埋まっています。
この「タテマチ屋上映画祭」を仕掛けたのは、
近くでホテルを経営し、商店街の理事を務める細川博史さん。(43)

金沢生まれの細川さん。10年以上、東京で働いてきましたが、
33歳のとき、地元に戻ってきます。
新幹線の開業に伴い危機感を持っていました。
商店街に空き店舗が増える一方、県外資本が金沢に次々と入ってくることです。
「自分が見てみたい未来は、金沢の歴史を知っている人たちが、
金沢の歴史を守りながら、どう経済を発展させていくのか。」

実は映画祭で上映された作品のロケ地や役者は、ほとんどが地元から。
地元の人が、自ら地元を盛り上げて新しい金沢を作る。
細川さんは陰からこの新たな動きを、そして街を支えています。