スタジオに、法律のプロ「アディーレ法律事務所」 正木 裕美弁護士をお招きして、身近に起きる様々なトラブルについてお聞きしました。
ケース1「飲食店のキャンセル」
Q.お店の予約を当日キャンセル、20人前の料理代の支払いは必要なのでしょうか?
正解は… 支払う必要はない
今回は、電話した際の予約人数が10人から20人とあいまいでした。
ハッキリ20人分の食事の予約まではしていませんので、お店側が求める「20人分の食事代」までは
支払う必要はないと考えられます。
■予約を入れた社員の連絡忘れによるミス。支払いは一切ない?
支払いの必要はあります。飲み会延期が決まった時、当日までキャンセルの連絡をせずに放置しました。
これは電話を入れた社員のミスで、お店に損害を与える行為なので、お店に発生してしまった損害は賠償しなければいけません。
■支払い額は法律で決まっている?
額までは決まっていませんが、法律ではお店側は「原則として実際に生じた損害額以上のお金を得ることはできない」とされています。つまり損害額と賠償額はプラスマイナス0となる必要があります。
例えば、キャンセル後に他の団体客やお客さんが入り、結局お店側に損害が生じなかったのであれば支払う必要はないでしょう。また、キャンセル後にお客が全く入らなかった場合でも、法律上「平均的な損害の額」を超えるキャンセル料は無効とされていますので、高額なキャンセル料を請求された場合でも、
平均的な損害額を支払えば大丈夫です。
ですが、直前や当日のキャンセルはお店に迷惑がかかったり、トラブルの原因になるので、予約のキャンセルは決まった時点で前日までに早めに伝えましょう。
ケース2「おせっかいな恋愛相談」
Q.彼氏と別れるよう友人にアドバイスした女性は、友人の彼氏に慰謝料を払わなければならない?
正解は… 払わなくてもよい
法律上「わざともしくは不注意によって人の権利や利益を侵害した場合、損害賠償責任を負う」事に
なっています。しかしながら、単に付き合っているだけならあくまで「自由恋愛」が前提です。
恋愛関係のもつれで別れた場合でも「自由恋愛」である以上、人の権利や利益を侵害したといえず、
慰謝料を支払わなくてよいことになります。
■恋愛ではなく、結婚の場合だと?
結婚して法律上夫婦となったり、結婚の約束(婚約)をしたり、内縁関係にある場合はもはや「自由恋愛」ではないので、正当な理由なく関係を壊してしまうと、慰謝料を支払わなければならない場合があります。
しかし、アドバイスだけでは2人の別れに大きな影響を与えた不当な干渉とはいえないので、原則として慰謝料を支払う必要はないでしょう。これがもし、別れた当事者以外の第三者が、脅迫や暴行など色んな圧力をかけて不当に干渉した結果、2人の別れに大きく影響したような場合は、支払う必要があります。
ケース3「子供のかくれんぼ」
Q.住人のいる建物に入って「かくれんぼ」していた小学生は不法侵入になる?
正解は… 不法侵入になる
法律上、正当な理由がないのに人の住居に侵入した場合、住居侵入と言う罪にあたる、としています。この住居侵入罪の3要件として、①「正当な理由がない」のに、②「住居」に、③「住居権者等の意思に反して立入る」といった場合に成立します。管理者の承諾なく勝手に行っている「かくれんぼ」の場合は、①「立ち入りに正当な理由」があるとは言えません。
■駐輪場や階段下、誰でも入れる共有部分でも住居侵入にあたる?
共有部分であっても、②「住居」に含まれると判断した裁判例もあり、住居侵入罪が成立する可能性は
あります。また③「住居権者の意思に反しているか」は、住居を管理している管理組合や管理会社の管理状況、住居の構造、張り紙の記載、立入りの目的等から判断されます。
■小学生でも不法侵入で罪に問われる?
住居侵入罪にあたる罪を犯したとしても、刑法で「14歳に満たない者の行為は罰しない」とされているの で、刑事責任(3年以下の懲役又は10万円以下の罰金)は問われません。ただし、「触法少年」として家庭裁判所の審判を受ける事があります。子供といえども、他人の迷惑になることはやめるべきですね。
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