かつて名古屋と金沢を結んでいた国鉄バス名金線の車掌 佐藤良二さんは、バス沿線に桜の木を植え、太平洋と日本海を結ぶ桜の街道を作ろうとしました。佐藤さんは昭和52年に47歳の若さで亡くなりましたが、生涯に約2000本の桜を植樹。金沢の兼六園では、今からちょうど40年前に1500本目の桜を植え、今も「佐藤桜」と呼ばれきれいな花を咲かせています。
今回は金沢から名古屋へ、佐藤さんの思いがこもった桜の花を訪ねました。
☆佐藤良二さん
岐阜県白鳥町(現・郡上市)出身。国鉄バス名金線の車掌として、名古屋・金沢間で乗務。
昭和41年に名古屋での植樹を最初に、名金線沿線で桜を植え続けました。病のため47歳で亡くなるまで植えた桜は約2000本。
☆荘川桜(岐阜県高山市荘川町)
御母衣ダムのダム湖に沈んだ村から移植された樹齢450年のエドヒガン。
移植されたこの桜が、見事に花を咲かせたことに感動した佐藤さんは、バス沿線を桜の花で飾ることを思いつく。花の見ごろはゴールデンウィーク。
荘川観光協会 TEL05769-2-2272
☆国鉄バス名金線
名古屋と金沢を、白鳥町や白川郷、五箇山を経由して結んでいた長距離路線バス。
区間廃止が進み、現在運行されているのは、西日本JRバスに引き継がれた福光(富山県)~金沢間のみ。