金沢市尾張町にある「細字印判店」は、1588年(天正16年) 創業、約420年の歴史をもつ「日本で一番古いはんこ屋」さん。 当主は代々「細字左平」を襲名、現在は十二代目の細字左平さんが店を継いでいらっしゃいます。
初代は前田利家公と同郷の尾張の生まれで、利家が金沢入城の際に御用印判師として召し抱えられ、 利家の印章、藩主の花押や藩の実印、さらには藩札の印影の押し型も作っていました。 さらに、京都・龍安寺の秘蔵の石彫「吾唯足知」も初代の作品。 われただたるをしる・・・の意味は 「欲を出さず今の自分・生活に感謝する」 これは、細字家の家訓になっています。 現当主・十二代目の細字左平さんは、「はんこは芸術。四角や丸の中にいかにバランスよく文字を並べるかが重要」だとおっしゃいます。 父親で十一代目、故細字左平さんは、ひらがなのもつ温かみに魅せられ、 独自の書体でひらがな文字のハンコを作られました。 そのセンスのよさは、真似できないと十二代目左平さん。 金沢市内のケーキ店さん「金沢小町」さんでは、父親左平さんの作ったハンコの印影を シールや看板として使っています。 「ひらがな文字の優しい感じが気に入ってます」と店のご主人。 十二代目も 「父親のように人から愛されるハンコを作っていきたい。 細字の名前のように、細々といいものを作っていければ それでいいんです」とおっしゃいます。 「吾唯足知」。欲を出すことなく今の生活を大切にする。 その家訓は420年たった今も変わらず受け継がれています。 【細字印判店】 金沢市尾張町2-9-22 076-263-3428