放送日:2017年10月21日

今までにない表現を 陶芸・武腰敏昭

シリーズで紹介している石川の巨匠たち。

第五回は芸術界の最高峰、日本芸術院会員の武腰敏昭さん。

工芸部門は、日本でたったの7人。

日本の芸術の進歩に大きく貢献してきました。

 

その特徴は多種多様な作品。

今にも動きだしそうな土のかたまり。

シャープでありながら自然と調和する造形。

むだを省き線の美しさを生かした九谷焼。

6万枚の陶板を使った巨大なモニュメント。

 

飽くことなく、つねに新しい表現を求め続け、

今までにない陶芸の美を生み出しています。

放送日:2017年10月14日

粋な塗りを求めて 髹漆・小森邦衞

シリーズで紹介している石川の巨匠たちの美と技。

第四回は「髹漆(きゅうしつ)」の重要無形文化財保持者、

いわゆる人間国宝の小森邦衞(こもりくにえ)さん(72歳)。

 

髹漆とは漆を塗ること全般をさし、素地の選択から上塗りまで幅広くおこないます。

小森さんは、竹を編んで作る籃胎(らんたい)と

曲輪を組み合わせた独特の素地などを用い、

その美しさを最大限に生かした塗りで高く評価されています。

 

小森さんが恩師と慕う一人が、同じく「髹漆」の人間国宝だった赤地友哉さん。

30歳で輪島漆芸技術研修所の「髹漆」の聴講生となり学んでいたころ

かけられた言葉で、独自の塗りを目指すようになります。

 

小森さんの作品が醸し出す凛とした佇まい。その秘密を探ります。

放送日:2017年10月7日

音はいのち 銅鑼 三代魚住為楽

シリーズで紹介している『石川の巨匠たち』。

第三回は「銅鑼(どら)」の重要無形文化財保持者、

いわゆる人間国宝の三代魚住為楽さん(79歳)。

 

魚住さんがこの道に入ったのは高校生の時。

二代目だった父が戦死し、祖父で同じく人間国宝だった

初代魚住為楽から銅鑼作りを学びました。

優れた聴覚と技をもっていた初代が選んだのは

金属の中で最も扱いが難しいと言われる合金「砂張(さはり)」でした。

硬くて、もろい、砂張ですが、他にはない独特の風合いと美しい音を生み出します。

初代は「音は宇宙」と表現し、

三代目となる魚住さんは音を「命」と捉えて、日々向き合ってきました。

いつしか、その技術は『魚住の砂張』と呼ばれ、全国に名をとどろかせます。

命を生み出す誇りを胸に、

唯一無二の音を追及し続ける魚住さんの姿を見つめます。

放送日:2017年9月30日

九谷焼に新しい金の彩りを 釉裏金彩・吉田美統

この秋はシリーズで石川の巨匠たちの美と技を紹介。

 

第二回は「釉裏金彩(ゆうりきんさい)」の重要無形文化財保持者、

いわゆる人間国宝の吉田美統さん(85歳)。

 

吉田さんが作る金で彩られた華やかな九谷焼。

金箔の上に釉薬をかけて作られる釉裏金彩という技法で作られています。

 

50年ほど前、この地で生まれた新しい技法に、

創意工夫を重ね芸術の域まで高めています。

 

「伝統を守ることは、新しいものを生み出し次の世代に渡していくこと」

吉田さんは、これまでにない焼き物を次々と生み出し、

日本の陶芸に新しい風を吹き込んでいます。

放送日:2017年9月23日

彫りに宿る美の世界 沈金・前史雄

この秋はシリーズで石川の巨匠たちの美と技を紹介する。

 

第一回は「沈金」の重要無形文化財保持者、

いわゆる人間国宝の前史雄さん(77歳)。

 

前さんは23歳で同じく「沈金」の人間国宝だった大叔父の前大峰の養子となり

そこで初めて、沈金の虜となり、59歳で人間国宝に認定された。

 

風の音や揺らめきまでも伝わるような叙情豊かな作品は

見る者をその美の世界へと引き込む。

 

卓越した彫りの技術と優れた美意識はいかにして生まれたのか。

この道50年にして尚、表現したい世界が広がるばかりだと話す前さんの

美と技に迫ります。