石川テレビ

放送日:2018年8月18日

奥能登のあごだし

能登半島の最北端に位置する石川県珠洲市。

昔から半農半漁の暮らしをしていて、初夏には海でトビウオを取り

暑い最中に囲炉裏で炙って居間の長押に刺して乾燥し、

お盆やお正月などハレの日の御馳走用に

各家庭であごだしを作るのが初夏の手仕事の一つだった。

しかし、生活様式や住まいの形も変わり、そんな光景も見ることができなくなった。

そんな中、大切な故郷の味と記憶を後世に伝えようと、

15年前に地域の女性グループ「長手崎すいせん工房」があごだしを作り始めた。

作業は、トビウオに脂がのる前の6月初旬から7月中旬までの1か月半が勝負。

ほぼ毎日集まり、地元の魚、地元特産の珪藻土のコンロと炭を使い

こだわりのあごだしを作っている。

平均年齢は、およそ80歳で夏場の作業は体に堪えるが、

それでも故郷の味を守ろうと奮闘する女性たちを紹介する。

放送日:2018年8月11日

能登上布が奏でる伝統の音

今では珍しい機織りの音が響き渡るのは、

明治24年創業の「山崎麻織物工房」(石川県羽咋市)です。

織っているのは「能登上布」。“上布”は上等な麻織物のこと。

能登で確立された「能登上布」は、全国の着物の愛好家から親しまれ、

その軽さと涼やかな風合いは“セミの羽根のよう”と形容され、まさに“麻の芸術品”です。

もともと、この地域にある「邑知潟」周辺は上等な麻の産地であったこともあり、

昭和初期には、織元の数は140軒を超え、麻織物で全国一の生産量を誇ります。

 

工程は「櫛押し捺染」、「機巻き」と能登上布独特の手作業から成り立っています。

しかし、時代の流れとともに、着物離れが進み、

昭和の終わりには、織元としては「山崎麻織物工房」ただ1件となります。

 

それでも、日々、緻密な職人技で能登上布の特徴、

「絣(かすり)」模様を織り成すため、工房につとめる人たち、

そして、4代目織元・山崎隆(ゆたか)さんの織り続ける理由と思いを伝えます。

放送日:2018年8月4日

産地の誇り 小松トマト

夏野菜を代表するトマト。

石川県小松市は北陸三県で1番の生産量を誇ります。

7月は収穫のピーク、1日におよそ20トンを出荷。

この時期は早朝から収穫が始まり、手入れの仕事など日暮れまで続きます。

産地を悩ますのが、形が悪く売れない規格外のトマト。

この問題を解決してくれたのが、生産者の家庭で食べられていた料理。

規格外のトマトがレトルトカレーや、お菓子に加工され、

次々に生まれる商品が作り手に自信を与えています。

放送日:2018年7月28日

仏の道を通して自分を見つめる仏師

仏像は、様々な悩みや考えに向き合う象徴であり、気づきを与えてくれる。
いわば、心を映し出す鏡。
そんな、仏像に向き合う
彫刻家・仏師の 長谷川琢士さん(35)
独学でアートを学び、同時に旅をする中で、仏教、禅に出会い、
鈴木大拙の思想、哲学に共鳴していることや、大乗寺など参禅できるお寺があることから、
5年前に、金沢へ移住。
さらに仏教の理解を深めながらも、仏師として、仏像に真剣に向き合い
自分を深く学ぶ修行を続けます。
そんな長谷川さんの学びの旅を覗きます。

放送日:2018年7月21日

絵本が伝えること

絵本『るいちゃんのけっこんしき』。
言葉がつまる、吃音の女の子あやちゃんが主人公です。
吃音について理解してほしい。困難があっても一歩踏み出してほしい。
作者のそんなメッセージが込められています。
石川県内の図書館でも子どもたちにその思いを伝えています。

作者の木谷安憲さんは埼玉県在住の絵本画家で石川県津幡町出身。
金沢美術工芸大学を卒業後、石川や埼玉の高校で美術教師を務めました。
現在は絵本作りをはじめ、アートとコミュニケーションをテーマに
美術教育に取り組んでいます。