石川テレビ

放送日:2018年4月21日

喜多家のしだれ桜

石川県の中ほどにあるかほく市上山田。

樹齢120年を超えるしだれ桜があり、毎年春になると県内外から花見客が訪れる。

この花を守るのは、この土地に代々住む喜多家の人々。

現在の当主、喜多久雄さん(97歳)の祖父、善兵衛さんが明治28年に

日本三名園の一つ・兼六園から種を持ち帰り、

今では高さ13メートル、枝張り11メートルにまで成長した。

数年前ナラタケ病にかかるなどして、一時は枯死の恐れもあったが

土壌改良など治療の甲斐あって、今年は美しい花を咲かせた。

祖父が若くして亡くなり、喜多家の人々にとって、桜は祖父の形見。

病気を克服した美しい花を咲かせた桜に

久雄さんら喜多家の人々は喜びの春を迎えている。

放送日:2018年4月14日

百万石の加賀纏(まとい)

加賀百万石の心意気と技を伝えるのが、加賀鳶はしご登り。

新年の出初式や初夏を彩るイベント百万石まつりなどでは、藩政時代から続く

伝統の技が披露され観客を魅了する。その加賀鳶に欠かせないのが「加賀纏」

加賀藩前田家の家紋である梅鉢を象った頭やそこから垂れる馬簾(ばれん)には

金箔が施され、百万石らしい華麗さがある。

 

その纏を製作するのが、坪野進さん(88)。坪野家は藩政時代から続き、もとは

槍や刀の装飾をしていたが、祖父の代から纏作りを請け負うようになった。

纏は「命」、「宝」と話す加賀鳶たち。

その心意気を受け製作に励む坪野さんの姿と思いを伝える。

放送日:2018年4月7日

命を尊ぶジビエを

霊峰白山の麓、石川県白山市河内地区。

シカやイノシシなどジビエを広める活動をしている人がいます。

 

大自然の中で暮らしたいと金沢市から移り住んできたのは6年前。

そのとき知ったのは、駆除されたイノシシの多くが、

埋められるなど廃棄されていること。

 

捨てられる命を減らすため、個人で解体処理施設を作り上げ、

肉を広く流通させようとしています。

また余すことなく使いたいと、

皮を捨てずに、名刺入れや財布などに活用。

 

命をむだにしたくない。

そんな思いで、山の恵みを活かし続けています。

放送日:2018年3月31日

思い出つなぐ 時計職人

石川県金沢市野町にある「工房 亞陀(あだ)」

元々は町の普通の時計店でしたが、

店主の井上 悦朗(えつろう)さん(70歳)がおよそ20年前

掛け時計などゼンマイで動く古い機械式時計専門の修復工房にしました。

 

工房には東西、そして、年代を問わず、全国から様々な依頼品が届きますが

中には部品だけではなく、製造メーカーさえ存在しないものもあります。

それでも、井上さんは代用品を一から手作りするなどして修理します。

 

暮らしに寄り添うように、時を刻む掛け時計は、

時には思い出や家族の歴史とリンクし

持ち主にとってかけがえのないものでもあります。

そんな大切な時計を修理する井上さんの思いを伝えます。

放送日:2018年3月24日

能登の春 イサザ漁

春の訪れを告げる魚・イサザが今年も産卵のために遡上し

3月1日に能登の18河川で漁が解禁となった。

穴水町の小又川では、「ほうちょう」と呼ばれる四つ手網を使う

昔ながらの漁法でイサザを取る。

 

この町で生まれ育った中田満さん(69)も、

2月末になると「ほうちょう」を組んで漁に備える。

中田さんが子どものころはイサザ漁が盛んで、

不公平にならないように集落の人たちが日替わりで漁の場所をかえるなど、

調整が必要などほどだった。しかし、今では「ほうちょう」を使って

漁をする人は数えるほどになっている。

 

担い手は減っても、イサザは大切な能登の春の味。

となり町からわざわざ買い求める客もいて中田さんたちは、

大切な故郷の味を守るために漁を続けている。